世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ロンバード シングルモルト カリラ 1984    50.0%

  • 蒸溜所名: カリラ蒸溜所
  • 地域: アイラ
  • ブランド: ロンバード・ブランズ
  • 価格帯: -181
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:146号

ローラ・フォスターSCORE8.5

香り
面白いアフタヌーンティーのような匂い。焼きたてのスコーン、砂糖漬けのオレンジの皮、山羊のチーズと花梨のペーストを乗せたオートケーキ。子供のときに嗅いだ救急箱の匂い。消毒液、オルバスオイル、開封直後のヴィックスヴェポラップ。
シルキーでオイリーなテクスチャーのおかげで、スモーク風味はゆっくりと立ち上がってくる。甘いバニラのパンナコッタとビクトリアスポンジケーキの後に、木炭と消毒薬。薬味のような面白い海藻の風味と、ドライなホップが効いたビールがフィニッシュに向かって立ち上がってくる。その脇には、フェンネル入りソーセージのスライスがある。
フィニッシュ
余韻は長い。塩気のあるシェーブルチーズ。ボンベイミックスと花椒の風味が唇にピリリと来る。
コメント
アイラモルトの甘味とスモーク風味が、口蓋の中央で心地よく立ち上がってフィニッシュに向かう。この複雑さは個人的に大好き。

ロブ・アランソンSCORE8.1

香り
最初から強いメンソール香、病院の廊下、コールタール石鹸、くすぶる石炭。そこには甘さもある。羊のチーズ、ハチミツ、生のイチジク。ラグビー部の更衣室を思い起こさせる匂い。
最初から心地よい甘味がある。クロテッドクリームとカスタード、ラム&レーズン味のアイスクリームが少し。その後から例のスモーク風味が広がり、ウィンターグリーン軟膏のような感触を引き連れてくる。中国料理の弁当に入っている海藻のような印象。よく炒めたキャベツと砂糖。
フィニッシュ
すべての要素を味わうには相当の時間がかかる。塩漬けハムの脂身のような塩気と、わずかなスパイスの刺激。
コメント
個人的には、素晴らしいバーベキューウイスキーといった印象。屋外の庭で座りながら、石炭にしっかりと火がつくのを待っている。